『あなたのとなりの、エッチな子』
成年向け電子雑誌「COMICキスハグ」vol.5！
表紙は7×2が贈る、となりの子シリーズ！
バックヤードでしか分からない、君のほんとう。カラダ火照る、珠玉のシチュエーションをお届け。
『ファミレスでネーム1ページも進まず、帰宅しました…』
巻頭を飾るのは、天衣無縫の異才・マツモト！
とある冴えない漫画家と、一緒に暮らす妻とのおはなし。
【マツモト「ヒットできますように！」】
WEB媒体で細々と食いつなぐギャグ漫画家・翔馬。
ネタ切れやアンチコメントに日々苦しむ翔馬を、妻の絵里は明るく支えていた。
ある日、〆切で極限まで追い込まれた翔馬は、自信喪失し卑屈にふさぎ込んでしまう。
見かねた絵里が掛けた言葉は「私のことバカにしてんの？」という意外なもので――？
『あなたには、いい先生になってほしいから――』
成年漫画界の麒麟児、完全新作29ページ！ ’定額働かせ放題’の女性教師がヒロイン！
【えいとまん「たとえば君が傷ついて」】
『何を食べたら…もう戻れなくなってくれる？』
前作「やわらかくも美しくもない」が話題！ 驚異の61ページで抉り出す、狂愛。
【エチピク「プラスチックより透明な爆弾」】
『ははっ！どお〜りであんな無様な営業成績を晒すわけだあ！』
脅迫、盗撮、色仕掛け――仕事のためには手段を選ばないイヤミなコンビが過ごす、最高の一夜！
【湯本寿々「ふたりは悪党」】
『やっぱお前ら めっちゃお似合いだわ…』
周囲から羨ましがられる大学生男女。’よくできた彼女’が抱える秘密とは――？
【桜井くん「かんぺきなカップル」】
綺麗でいびつ、過剰で不完全――個性豊かなキャラたちが繰り広げる、
それぞれの形のセックスをお楽しみください！
〈表紙〉
7×2
〈収録作品〉
ヒットできますように！/マツモト
たとえば君が傷ついて/えいとまん
ふたりは悪党/湯本寿々
かんぺきなカップル/桜井くん
プラスチックより透明な爆弾/エチピク
エロ漫画の感想
「セックスは心でするものだ」が詰まった一冊。
良質のエロ漫画が5編収録された、かなりお得な一冊。硬さばかりのNTRや過激さを追い求める世の中に疲れたエロ漫画好きにおすすめ。
「ヒットできますように」
仕事のストレスで妻をなおざりにしていた漫画家と、その家族の再生を描く物語。「自分の体に落書きしてくれ」と妻に言われ、漫画家が描いた絵に声が漏れそうになる場面が印象的。本当に良いストーリー。
「例えば君が傷ついて」
群を抜く完成度。エイトマン氏による女教師の道を踏み外す話。ヒロインの堕ちそうな心の描写がうまい。日々のストレスで蓄積していた破滅願望が、悪魔のような生徒によって引き出される。教師でありながら生徒に体を弄ばれて悦び、屈服して安寧を感じる姿がとても良い。
「ふたりは悪党」
先輩と後輩のペアによる過激な接待。先輩に仕込まれてどんな汚いことでもやる後輩だが、先輩が肌を顧客に見せるとき躊躇するのが最高。悪の栄えたためしはない。
「かんぺきなカップル」
可愛い彼女を演じることに疲れた女と、その彼氏の話。気の置けない二人の軽妙なやり取りのはずが、いつの間にか亀裂が広がり始める。セックスの最中に、女に自分の知らない顔を見てしまう。別れて初めて彼女のストレスや自分の無神経さに気づく話。ラストのページではグループ内の別カップルにも危機が忍び寄っている。別れた元カノの楽しそうなこと。
「プラスチックより透明な爆弾」
怪作。思いっきり人を選びそう。セックスという、心も体もゼロ距離で行うコミュニケーションのヤバさが存分に描かれている。彼女が好きすぎて、彼女の体や孤独や、異質さに溺れていく少年の話。
どの作品も肉体のぶつかり合いだけでなく、セックスを通して人の心の機微を書いている点が非常に良い。 一番よいエロ漫画を選ぶならエイトマン氏の「例えば君が傷ついて」だが、一番好きなのはマツモト氏の「ヒットできますように」。僅差でエチピク氏の「プラスチックより透明な爆弾」。