ある雨の夜、ひとりの少女が教会の扉を叩いた。彼女の顔は若々しく、濡れたマントを脱ぐと、服越しにわずかに際立つ胸が見えていた。
その瞬間、彼女は優しい笑みを浮かべて神父を迎え入れ、お礼の気持ちを込めて彼の頬にそっと唇を寄せた。
――それがきっかけだった。目を覆いたくなるような艶やかな夢が、彼女を妖しく誘い始めたのだ。
夢侵すルクスリア 前編

ある雨の夜、ひとりの少女が教会の扉を叩いた。彼女の顔は若々しく、濡れたマントを脱ぐと、服越しにわずかに際立つ胸が見えていた。
その瞬間、彼女は優しい笑みを浮かべて神父を迎え入れ、お礼の気持ちを込めて彼の頬にそっと唇を寄せた。
――それがきっかけだった。目を覆いたくなるような艶やかな夢が、彼女を妖しく誘い始めたのだ。
エロ漫画の感想
エロいだけじゃない、圧巻のストーリー構成
一人の少女が神父さまの前に現れたことで、神父さまの夢と現の境は徐々に曖昧になっていく。それにともない彼の抑圧していた本能と理性の境界も曖昧になる。最後は全部がひとつに爛れて、熔けてて、壊れていく。
エロさと実用性も抜群なんですけど、ストーリーの方にも本当に救いようがなくて、ほんっとにもう、覆い被さってくるようなダークファンタジー感に惹き込まれます。
背徳と耽美と欲望の織り成す圧巻のシナリオ、としか言いようがない。
プレイには玩具がいっぱい使われ、女の子の人格も無視されるハードな内容ですが、神父さまにもそうしないと心を保てない理由があって、先にそっちを見せられ彼に感情移入すると、普段はそういうの苦手なのに読めちゃいましたね。
読後感も重苦しい。誰も救われていないのに、なのに、何か救いがあったような錯覚を引き起こしてしまう。
しかしそれがいい。
買ったのはずいぶん前ですが、好きすぎて、忘れた頃に何回か読み返してしまっています。
ただえろいだけじゃ物足りなくてストーリーを楽しみたい人にはホントにおすすめですから、ぜひ読んでみてください。表紙でお分かりかと思いますが、中身の作画も素晴らしいです。
この作家さんの他の作品も是非読みたいのですが、本作品しかないのが残念です。