もしも一度諦めた君と結ばれるチャンスが巡ってきたら、今度こそ君を掴み取れるだろうか。
ずっと片想いしていた吾妻さん。けれど彼女は、陸上部のイケメン・鹿嶋先輩と付き合っていて、アプローチする余地もなかった。
ある日、彼女が僕に声をかけてきた。先輩と別れて、新しい男を試したいんだって。
誘われるままに、彼女の家で一緒に過ごすことに。
でも、肌が触れ合うその瞬間も、先輩の姿がどうしても頭から離れない。
この部屋で、彼女はかつて先輩に思いっきり抱かれていたんだ。僕は彼女を、本当に満足させられるのだろうか──
BSSの名手・佐波缶先生が贈る、甘くも苦い恋の物語。
失恋の残香

エロ漫画の感想
BSSとNTRの終着点のような位置づけ
好きな人が、ヤリモクのチャラ男のもので快楽墜ちから覚めた今、チャンスがあったはずなのに、余計な妄想と比較されるのが怖いという気持ちがあって、知ってるだけに振り切れない。妙にリアルな思春期感。
Sっ気もMっ気も強い吾妻さんのエロスが強烈ですね!
ヒロインの吾妻さんはとにかく自分に素直で、Sの欲望とMの欲望が溢れんばかりに強く、スタイルのいい肉体も相まって、強烈なエロスを放っています。本作を読むと、誰もが吾妻さんに引き寄せられる気がします。
他の作品にはSかMが極端に出てしまうキャラも多いですが、本作の吾妻さんはどちらも強く、しかも中途半端な描写になっていない。彼女のエロスを強く感じさせるのは、物語の運び方やキャラの言動、仕草を丹念かつ巧みに描く作者の手腕が光っているからだと実感します。
主人公としては役不足だったものの、相手をコントロールする心と自分の快楽を存分に味わいたい欲を、吾妻さんは愚直に求めていきます。今後、彼女にふさわしい相手が現れるのかが気になります。
本作は一話完結ですが、続きを読みたくなり、吾妻さんのこれからも追いかけてみたくなる作品です。