なーんだ、ただの裸空間か。実際は、服がランダムで消える妖艶な世界だった。気づけば身体の関係性まで現実と混ざり合い、生々しい欲望が走り出す。かるま龍狼が描く独自の世界観に、読者はすぐ引き込まれるはず。現実と超現実の境界線が溶ける瞬間、そこには確かな結びつきが生まれている。
裸空間とは、半径約10センチの範囲で服が消える空間のこと。時として全身が露になる巨大な空間が出現することもあり、成人男女の欲望が素直にぶつかり合う場となる。
――かるま龍狼が紡ぐ、妖艶でエキセントリックな超現実。その荒唐無稽な設定の中に、みずみずしい情感と肉の温度が息づく。
収録作品
■きょうの裸空間
忙しい朝に突然現れる裸空間。満員電車で身動きが取れない中、隣に座っていた成人男性が密着してきて……。
■いつもの裸空間
先輩と後輩、成人同士が風呂場で出現。除去のために特別な溶液を塗りたくると、裸になった先輩が寄り添ってくる……。
■平成最後の思い出
平成最後の夕日を風呂場で眺める。隣には成人女性が添えてあり、大人の夜の記憶を刻む。
■壁越し
壁が柔らかすぎるせいで、お隣の人妻と壁越しにえっちなやりとりが成立。背中を洗い合い、胸を揉み、挿入へと流れる。
■トリツケ業者さん
床や壁にチ◯ポ型ディルドを取り付けるサービス。部屋の雰囲気を変えるだけでなく、肩のマッサージや挿入も楽しめる。
■ふでおろし券
成人式で配られるふでおろし券。風俗だけでなく、近所の喫茶店やクリーニング店でも使えるという話も。ふでおろし券を握りしめ、憧れのお姉さんと……。
■冷やしちんぽ
その町には男性器を販売する露店がある。冷やしと生の二択、成人女性から主婦まで、年齢を問わずち◯ぽを求めて行列ができる。
■雪の中からこんばんは
雪だるまの中から美しい女性が現れる。雪だるまの中で生活する彼女を招き入れ、話が盛り上がるうちに関係が深まっていく。
■サンタのおヒゲ
クリスマスの夜、爆乳のサンタが訪れて成人男性へ大人の贈り物を……?
■よばい
彼女の友人に夜の営みを誤って誘ってしまった。すでに挿入済み。どうする? 抜くべきか、それとも……。
■逆よばい
ぽっちゃり乙女気質の男性に、肉食熟女が逆に夜を誘う。隣で眠るコワモテの夫にばれないよう、声を抑えて絆を深められるか。
エロ漫画の感想
裸空間の世界とか (WANIMAGAZINE COMICS SPECIAL)
話の展開は抜群で、雰囲気づくりが上手。登場人物のやりとりも自然で読みやすい。総合的には満足度が高い。詳しい感想はここには書かず、必要に応じて自分のペースで感じてほしい。
エロと笑いの絶妙な融合
エロさだけでなく、笑える場面もたくさん。絵柄はやさしいタッチで描かれていて、それが逆にそそられます。
研ぎ澄まされて
絵柄が研ぎ澄まされすぎて、かえってシンプルさが際立つ。そこも魅力のひとつだ。今後の活躍に期待したい。
性価値観の謎っぷりがクセになる
単に抜くことだけを考えれば本作よりエロい作品は山ほどある。でも、この思考実験じみた世界観で繰り広がる、面白おかしいエロスは唯一無二だと感じます。
毎回、期待を裏切らないデキ。
裸空間というファンタジーを、ほぼ説明なしに日常へ盛り込み、エロで表現しているのがすごく良かった。すごくエロさを感じました。2本目は裸空間の意味が薄い気がするけど、1本目の出来の方が断然良かったですね。
あとは、子どもの頃に仲の良かったオッサンという設定。以前にも似たのがあったんですが(大好物の一作)、今回もまた良かった。
しばらく人妻モノを多く手がけていましたが、個人的にはやっぱり若い子がエロい目に遭うシチュが好きです。裸空間はもっと色々描けたんじゃないかなぁ、と思いますね。作者さんが描くくらいのおっぱいの大きさがちょうどいいですね。
圧倒的におっぱい成分が足りない
絵は可愛くて好きな絵師さんなんだけど、いかんせんエロ方向の個性が強すぎて、肌には合わなかった。
素敵なおっぱいを描くんだけど、パーツとして描くだけで、吸ったり揉んだりする描写がほとんどなくてさ。どういう意思決定でそう描くのか分からないけど、おっぱいへのこだわりは、読者目線だとほぼ感じられなかった。
めちゃくちゃエロいおっぱいなんだから、にしま〇とおるみたいに揉んで吸ってくれたら最高なんだけどね絵とおっぱいと内容がリンクする作品って、意外と出会えないんだよね。
人生と同じで、うまくいかないもんだよね(笑)
この作品はとにかくエロくて、学生時代の思い出がよみがえる
先ほどの作品の魅力はとにかくエロくて、学生時代にエロいことをしたい、したかった人にはとてもぴったりだと思います。読み進めるうちに当時の感情がよみがえって、心を揺さぶられます。
ほのぼのする
ちょっとエロ要素の強いギャグマンガのイメージ。たまにはこの手のほのぼの系ジャンルで楽しむのもアリ。
おバカさがあるのに実用的
不思議でギャグ寄りの独特な世界観を、かわいくてエロい絵柄で描いている。設定だけがとても尖っているのに、ちゃんとエロ漫画として成立している。おかしさと実用性が同居していて、使える作品だと感じられる。
エロ漫画界の藤子不二雄F
よくもまあ、こんなシチュを思いつくなと感心します。でも町野変丸とは違って、ちゃんと抜けるのがいいですよね。絵がエロい人は多いけど、漫画として成立する作品になるのが難しい人が多い中、かるま先生は表情やアングル、台詞で実用性のある作品を作ってくれます。絵が上手いというより、漫画としての手腕が上手い。ひとつ頼むなら、お得意のシチュ「人妻×近所の男子」で、たまには積極的な竿役を出してほしいっす。
話の展開が独特で引き込まれる
奇抜な設定には最初驚いたが、定番の展開に飽きかけた頃にこの独特さが新鮮さを増した。素朴さの感じられる女の子の描写も印象的だった。
いい
あのころのかるま先生が戻ってきた感じ。最近は普通寄りの展開が多かった気がするから、これは楽しい。